沖縄国際海洋博覧会(2)

真一

2008年07月27日 22:14



こんばんは~。
前回に引き続き、海洋博の記念本「 沖縄国際海洋博覧会 海 - その望ましい未来 」(国際情報社発行)に関する記事です。
上の画像は、ケースから本を引っ張り出したときの様子です。

ケースの中には、左の画像のようなB4縦サイズの白い本が入っていました。
永井一正制作のシンボルマークが映えた、シンプルで高級感のあるデザインと装丁がイイ感じです。このまま額に入れてもいいかもしれませんね。

さて、この本についてですが、発行が昭和50年の10月1日となっています。つまり、博覧会開催から約2か月半ほど経過した時点で発行されたものです。
海洋博関連書籍は博覧会終了後に出た本も含めて10冊ほどあると思いますが、これは博覧会前半の中間報告的な内容になっています。

この本では博覧会開催概要、主要施設及び各パビリオンの様子、開会式と開幕直後の入場者の様子等を収録しています。全103ページのうちカラーページが88ページもあり、豊富な写真と文章で説明しているので非常に分かりやすいです。当時の雰囲気も伝わってきて、十分楽しめると思います。


・・・さてさて、ここからは本の見開き画像を見てみましょう。

まずは、1975年当時の会場全景です。 ↓
現在の様子と比べてみると興味深いです。会場内は工事の途中段階といった感じで、まだなじんでないですね。周辺部を見渡すと、本部大橋はすでに完成していますが、瀬底大橋はまだできてません。画面左上の本部飛行場もまだ使用されていたみたいです。周辺の集落や道路等も結構変化があると思います。



次は、開会式の様子です。 ↓
特設ステージでは、沖縄の伝統芸能である琉球舞踊や空手演武等が披露されました。海上ではサバニやハーリー船のパレードもあり、開会式が沖縄を意識した演出で進められたそうです。



開門式(右ページ)と当時の皇太子夫妻の参観(左ページ)の様子です。 ↓



ここで注目したいのは、右ページの上部真ん中の写真。テープカットに参加した当時102歳の古堅まずるオバー(おばあちゃん)の様子です。
オバーの両手の甲には、戦前までの沖縄女性のファッションとも言えるハジチ(針突:入墨)がしっかりと入っています。

僕がハジチを直接見たのは、今から10年前。糸満の当時100歳のオバーで最後になりました。
また、右画像のようなオバーの琉装も見なくなりましたね。時代の移り変わりを感じさせます。


そして雰囲気はガラリと変わって、華やかなコンパニオンの様子です。 ↓
各パビリオンの色とりどりのユニフォームは、1975年当時の有名デザイナーによる最先端のデザインだったそうです。



そして今回紹介する最後の画像は、会場内のスナップ写真です。 ↓
カラフルな原色のチューリップハットもこの時代ならではのファッションですね。
それと、海洋博は夏場の開催なので当然ながらメチャクチャ暑く、入場者は涼しさを求めて施設の中に殺到したそうです。
左ページ下側の写真は、旧水族館内で寝そべって涼を取る入場客の様子ですが、これは僕にとっても懐かしく感じる写真です。
僕も何度か旧水族館に行きましたが、このカーペットが敷かれた段差付きのフロアに寝そべりながら巨大水槽を眺めるのが楽しみでした。神秘的な空間でした。




最後に、YouTube動画です。海洋博に出席するために初来沖した皇太子夫妻が、ひめゆりの塔に訪れたときの記録映像です。
掲載するかどうか迷いましたが、こういうことが起こるのもまた沖縄ってことで・・・。
沖縄海洋博覧会は歓迎ムード一色というわけではなかったみたいです。

「ひめゆりの塔事件 - 1975」
URL: http://jp.youtube.com/watch?v=XhYTklv48E0



・・・ということで、今回は海洋博開幕前後の様子を中心に画像を並べてみました。

次回は、現在では見ることができないアクアポリス、沖縄館、旧水族館、エキスポランド等の施設をご紹介したいと思います。お楽しみに~。


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